JDのひまつぶし

暇な時のひまつぶし

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書こうか悩んだけど今日は(も)特に話題がないので書くことにしよう
この前読んだ小説があまりにも胸に刺さったので
いつにも増して暗い内容なので書きながらも本当に良いのか悩んでいる


その小説というのは
村山由佳『星々の舟』(文集文庫)

読んだのは入試問題であるので抜粋でしかないのだが。

要約
高校三年生の女子高校生が学校ではいじめられないように常に気を遣い、家では教師でもある厳しい母親の叱責。漫画家を目指してはいるもののそのことは誰にも言っていない。そしてそんな彼女が唯一心安らげる時は漫画を描いている時だけ。


すごく印象的であった一文がある。

《聡美が酸欠の金魚のような息苦しさから脱して、かろうじて楽に呼吸ができるのは、自分の描く漫画の中でだけだ》




私にとってのそれはインターネットであった。或いはTwitterをはじめとするSNS
私がインターネットを始めた時、まだ少しサブカルチャー的存在ではあった。SNSだってそうであった。
名前も顔も知らない人たちが集まる場所。現実世界ではもしかしたら出会うことがないかもしれない人達。
だからこそ心安らげる場所であった。

SNSはなるべく知人には教えないようにしていたし、Twitterでは今も誰にも教えていないアカウントがいくつかある。

しかし今では、スマフォの普及によりインターネットがより身近なものになり、ほとんどの人が何かしらのSNSのアカウントを持っている。
サブカルチャーメインカルチャーと化した。"リアル"なものと化した。現実の世界が
持ち込まれた。
簡単に個人の言葉が広まるようになった。
言葉だけでなく、情報まで。所謂、炎上。今までなら誰にも気付かれなかったような個人のちょっとした発言が、いとも簡単に炎上するようになった。
そしてほとんどの人が、本来なら独り言である"呟き"に気を遣っている。
自由に、好きなことを、発言できないようになった。
(もちろん匿名であるからといって何でも言っていいわけではないが)

窮屈だ。
拡大すればするほど、窮屈になった。
そう思う。

俗に言うSNS疲れってヤツなのだろうか。

いや、SNSの世界だけでない。
常に他人の目を気にして、気を遣って、よくわからないヒエラルキーに気を遣い、そうやって生きることに疲れてしまった。
何が可笑しくて笑っているのだろう。何が楽しいのだろう。少しわからなくなってきた。

死にたい、などとは思わない。

ただ、何でもいい、どこか逃げ込む場所が欲しい。